「リワークの復職条件ってどのくらい厳しいの?」
「自分はリワークを利用すべきなのか、それとも使わずに復職できるのか?」
こうした判断がつかず、迷っている人は少なくありません。
結論から言うと、リワークの復職条件は全国一律の基準があるわけではなく、本人の回復状況・職場環境・主治医の判断をもとに個別に決まります。
本記事では、復職できる状態の具体的な基準4つに加え、リワークを利用すべき人・不要な人の特徴、機関ごとの違い、復職までの流れまで詳しく解説します。
この記事を読むことで、自分が今どの段階にいるのかを把握し、リワークを使うかどうかを判断できるようになるでしょう。
復職に向けた次の一歩を整理したい人は、ぜひ最後までご覧ください。
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リワークの復職条件は個別判断で決まる!
リワークの復職条件は、全国共通の明確な基準があるわけではなく、一人ひとりの状況に応じて個別に判断されます。
厚生労働省の職場復帰支援の手引きでも、医療面の回復だけでなく、職場で安全かつ継続的に働けるかを含めた総合的な判断が前提とされています。
本章では、復職条件を理解するうえで押さえておきたい以下の3点をまとめました。
これらを把握することで、自分が今どの段階にいるのかを正しく判断できます。
国が一律の復職条件を定めていない理由
国が法律などで一律の復職条件を定めていないのは、回復の度合いだけでなく、職場環境や業務内容まで含めた総合的な判断が必要なためです。
同じ病気で休職していても、勤務時間や業務負荷、通勤距離は人によって大きく異なります。
さらに、職場の人間関係や会社側の配慮体制も、復職の可否を左右する重要な要素です。
たとえば、朝決まった時間に起きて外出できる体力が戻っていても、会議や電話対応が多い職場であれば、対人ストレスへの対処力が別途求められます。
体力面だけでなく、精神面の準備状況も踏まえる必要があるため、一律の基準では対応しきれないのが実情です。
復職可否が主治医・会社・本人の状況で変わる理由
復職できるかどうかは、主治医・会社・本人の三者それぞれの判断が揃って初めて決まります。
それぞれ重視するポイントは異なるため、同じ状態でも判断が分かれることがあるのです。
具体的には、以下のような違いがあります。
| 判断者 | 主な視点 |
|---|---|
| 主治医 | 症状の安定度や再発リスクなど、医療面の回復度 |
| 会社 | 短時間勤務や業務変更など、受け入れ体制の可否 |
| 本人 | 通勤や業務への不安、継続して働ける実感 |
主治医が復職可能と診断しても、会社が「まだ早い」と判断して配置転換を前提に再調整を行うケースもあります。
三者の見解にはズレが生じやすいため、復職前に意見をすり合わせる機会を持ちましょう。
「復職判断」と「リワーク利用判断」の違い
「復職できる状態か」と「リワークを利用すべきか」は、判断の基準が異なります。
この2つを混同すると、本来不要なのに利用したり、必要なのに利用せず復職してしまうことにつながります。
それぞれの違いを以下の表にまとめました。
| 比較項目 | 復職判断 | リワーク利用判断 |
|---|---|---|
| 何を判断するか | 職場に戻れる状態か | 復職準備を自力で進められるか |
| 誰が判断するか | 主治医・会社・本人 | 本人の希望と主治医の助言 |
| 主な判断材料 | ・症状の安定度 ・業務遂行力 ・受け入れ体制 | ・生活リズム ・再発への不安 ・対人面の課題 |
高齢・障がい・求職者雇用支援機構の案内でも、リワーク支援は復職の可否を判定するサービスではなく、最終的な復職判断は企業側が行うものと説明されています。
リワークはあくまで復職に向けた準備・練習の場であり、すでに体力や生活リズムが整い会社との調整も済んでいる場合は、必ずしも利用する必要はありません。
リワークで復職できる状態の基準は4つある!
復職できる状態かどうかは、以下の4つの基準で整理すると判断しやすくなります。

すべてが完璧な必要はありませんが、どの項目に課題が残っているかを把握することが、復職の判断材料になります。
安定した生活リズムと自力で通所(通勤)できる体力
復職の土台となるのは、毎朝決まった時間に起きて日中活動し、自力で通勤できる体力です。
この土台が整っていなければ、仕事の内容以前に、出社を続けること自体が難しくなります。
具体的な目安は以下のとおりです。
- 毎朝同じ時間に起床し、午前中から外出・活動できる
- 通勤時間帯の移動を含めて1日動いても、翌日に強い疲労が残らない
生活リズムが乱れたまま復職すると、数日は出社できても継続が難しく、再休職につながるリスクが高まります。
業務遂行に必要な集中力・注意力・疲労回復力
復職後は、一定時間仕事に集中し、その日の疲れを翌日に持ち越さず回復できる力が求められます。
一日だけ頑張れるかではなく、毎日継続できるかが判断のポイントです。
具体的な目安は以下のとおりです。
- 作業を午前・午後と続けても、極端に集中力が途切れない
- 作業中のケアレスミスが目立たない
- 活動した翌日に倦怠感が残らない
これらの力が不足したまま復職すると、業務についていけず自信を失い、再び体調を崩す原因になります。
上司や同僚と対人関係を築けるコミュニケーション能力
職場で安定して働くには、報告・連絡・相談を自分から行い、周囲と適切にやり取りできる対人面の安定が必要です。
具体的な目安は以下のとおりです。
- わからないことを自分から質問・相談できる
- 上司から指摘を受けても、過度に落ち込まず立て直せる
- 相手の言葉を必要以上に悪く受け取らない心の余裕がある
特に休職のきっかけが職場の人間関係だった場合、回復が不十分だと再発リスクが高まります。
復職への強い意欲と主治医の同意・許可
本人が復職に前向きな意思を持っていることと、主治医が医学的な観点から復職を現実的と判断し許可していることも重要な条件です。
判断の目安は以下のとおりです。
- 「不安はあるが、復職に向けて動き出したい」という気持ちがある
- 主治医から、復職に向けた活動を始めてよいと許可が出ている
「会社に戻ることをまだ全く考えられない」という段階では、復職準備を始める時期としては早い可能性があります。
まずは主治医と相談し、今の自分が動き出してよい段階にあるかを客観的に確認することが出発点になります。
リワークの復職条件を満たさないまま復職するリスクは?
生活リズムや体力が十分に整わないまま復職を急ぐと、職場に戻ること自体がゴールになり、「安定して働き続ける」という本来の目的を果たせなくなります。
条件が不十分なまま復帰した場合に起こりやすいリスクは、以下のとおりです。
- 再休職
以前と同じストレスに耐えられず、短期間で再び休職に至る - 自信の喪失
「やはり無理だった」という経験が、次の復職へのハードルを上げる - 職場との関係悪化
勤怠が不安定になり、信頼を取り戻しにくくなる - 回復の長期化
無理による悪化で、最初の休職よりも回復に時間がかかる
焦る気持ちがあるのは自然なことですが、前章で整理した4つの基準をもとに、自分の現状を冷静に確認することが再休職を防ぐ最善の方法です。
リワークを利用した復職がおすすめな人の特徴
リワークの利用が向いているのは、復職への意欲はあるものの、自力で復職準備を進めることに不安が残る人です。
以下のような特徴に当てはまる場合は、リワークの利用を検討する価値があります。

一つでも該当する場合は、無理に自力で復職を進めるよりも、安全な環境で準備を整えるほうが再休職のリスクを下げられます。
復職への不安が強く、自信が持てない人
「また体調を崩すのではないか」「以前のように働ける気がしない」という不安が消えない人は、リワークの対象になりやすいタイプです。
こうした不安は、自宅療養中に一人で考えていても解消されにくい傾向があります。
特に休職期間が長くなるほど「働く感覚」自体が薄れ、不安は大きくなりがちです。
通勤に近い行動や作業をこなす経験を段階的に積むことで、自分が働ける状態に戻っているかを実感できます。
生活リズムや体力がまだ戻りきっていない人
生活リズムと体力が安定していない場合は、復職前にリワークで立て直すほうが安全です。
朝起きられない日が週に数回ある、数時間の外出で翌日寝込んでしまう、といった状態であれば、まだ復職の準備段階にあると言えます。
自分では「もう大丈夫」と思っていても、週5日・フルタイム相当の活動を続けると想像以上に負荷がかかるものです。
職場に戻る前に同じ負荷を試しておくことで、無理のない復帰につながります。
ストレス対処やコミュニケーションに不安がある人
休職のきっかけが職場の人間関係やストレスだった人は、同じ環境に戻ったときに再び同じ問題を抱える可能性があります。
たとえば、以下のような感覚が残っている場合は注意が必要です。
- 人からの指摘で過度に落ち込む
- 上司への相談のタイミングがわからない
- 他人の評価が怖いと感じる
体力や生活リズムが整っていても、対人面の課題が残ったまま復職すると、業務ではなく人間関係で疲弊してしまうことがあります。
ストレスへの向き合い方を整理してから復職するほうが安全です。
主治医の許可は出たが、実際に働ける感覚がまだない人
主治医から復職の許可が出ていても、以下のように実際に働ける気がしない場合は、リワークを橋渡しとして利用するのが有効です。
- 通勤電車に乗れるか不安がある
- 一日中デスクワークをこなせる気がしない
医療的な「日常生活が送れる回復」と、職業的な「会社で働ける状態」は一致しません。
主治医の許可が出ている時点で医療面では動き出せる段階にあるため、実践を通じて実感を追いつかせるこのタイミングは、リワークの効果が出やすい時期とも言えます。
リワークの利用なしで復職を進めたほうがいい人の特徴
休職中の人全員がリワークを利用する必要はありません。
状態や目的によっては、別の方法で進めたほうが合理的な場合もあります。
以下のような特徴に当てはまる人は、リワーク以外の選択肢を検討してみてください。
前章の「利用すべき人の特徴」と合わせて、自分がどちらに近いかを確認してみましょう。
通所負担が強く、体調を崩すおそれがある人
外出自体が大きな負担になっている段階では、リワークへの通所が逆効果になる可能性があります。
病状が不安定な時期に無理をすると、症状の悪化や再発につながりかねません。
以下のような状態であれば、まずは休養と治療の安定を優先すべきです。
- 日中の活動自体が難しい
- 電車やバスでの移動だけで大きく体力を消耗する
- 主治医から外出を控えるよう指示されている
近所の散歩など簡単な外出が無理なくできるレベルまで回復してから、リワークの利用を検討しても遅くはありません。
すでに生活・体力・対人面の準備が整っている人
生活リズムが安定し、通勤への耐性や集中力、周囲とのコミュニケーションが十分に回復している人は、リワークを挟まず復職するほうがスムーズです。
たとえば、毎日同じ時間に起床し、図書館などで勤務時間と同程度の活動をこなせている状態であれば、復帰の準備はほぼ整っていると言えます。
会社との復職時期の調整も進んでいるなら、試し出勤制度などを利用して直接職場に慣れていくほうが効率的です。
別の方法で復職準備や再就職準備を進める人
元の職場を退職済みの人や、今の会社に戻るつもりがない人は、リワーク以外の支援制度のほうが適しています。
障がい者職業センターのQ&Aでも、リワークは休職中の方が対象であり、離職者には就職に向けた別の支援プログラムが案内されています。
主な選択肢は、以下のとおりです。
- 就労移行支援
別の会社への就職を目指す人向け。職場探しや面接練習なども含めた支援を受けられる - 自立訓練(生活訓練)
生活の土台から時間をかけて立て直したい人向け。日常生活の安定を優先しながら社会復帰を目指せる
どちらが自分に合うかわからない場合は、主治医や支援機関に相談すると状況に応じた制度を案内してもらえます。
就労移行支援を検討している方は、イオングループの特例子会社として就労支援を行なっている「アビリティーズジャスコ」でも相談・見学を受け付けています。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
リワークの利用条件は機関ごとに異なる
リワークを実施している機関は複数あり、対象者・費用・特徴がそれぞれ異なります。
自分の状況に合った機関を選ぶために、まず全体像を把握しておきましょう。
| 機関 | 主な対象者 | 費用 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 医療機関 | 休職中で主治医の許可がある人 | 健康保険・自立支援医療が適用 | 治療と並行して進められる |
| 障害者職業センター | 雇用保険適用の会社に在籍中の休職者 | 無料 | 会社・主治医との三者連携に強い |
| 職場(企業内) | 所属企業に復職支援制度がある人 | 企業負担(本人負担なし) | 実際の職場環境で練習できる |
| 就労移行支援・自立訓練 | 退職済み、または転職を検討中の人 | 障がい福祉サービス受給者証が必要(多くの場合自己負担なし) | 生活基盤の立て直しから対応できる |
以下では、各機関の利用条件や特徴を詳しく解説します。
医療機関
医療機関のリワークは、精神科や心療内科が実施し、主治医の判断のもと、病状の安定や再発予防を図りながら復職を目指します。
通院・服薬と一体で進められるため、治療の延長として取り組みやすいのが特徴です。
利用の主な条件は以下のとおりです。
- 主治医から通所の許可が出ている
- 日中の活動がある程度安定している
- 継続してプログラムに参加できる体力がある
健康保険や自立支援医療制度が適用されるため、費用負担は比較的抑えられます。
他院に通院中でも受け入れている施設があるため、まずはかかりつけ医に相談してみてください。
障害者職業センター
障害者職業センターは、各都道府県に設置されている公的機関で、休職中の本人・会社・主治医の三者が連携しながら復職を進めます。
会社の人事担当者を交えた調整に力を入れているため、職場との橋渡しを重視したい人に向いています。
利用の主な条件は以下のとおりです。
- 雇用保険が適用される会社に在籍し、休職中であること
- 公務員は原則対象外
利用料は無料で、週2〜3日の通所から始められるケースもあります。
職場との調整がうまく進んでいない場合や、会社側との直接的なやり取りに不安がある場合に心強い選択肢です。
職場(企業内)
企業内リワークでは、所属する会社が独自に設けている「試し出勤」「リハビリ出勤」などの制度を利用して、実際の職場環境で復職準備を進めます。
外部の施設に通う必要がなく、職場の雰囲気に直接慣れられる点が強みです。
午前中だけの短時間勤務や、負荷の軽い業務から段階的に戻していく形が一般的です。
ただし、会社側にこうした復職支援の仕組みが整っていることが前提になります。
制度の有無や利用条件は企業ごとに異なるため、まずは就業規則を確認するか、人事部に問い合わせてみてください。
就労移行支援・自立訓練
退職済みの人や転職を検討中の人は、リワークではなく就労移行支援・自立訓練などの障がい福祉サービスが選択肢になります。
生活習慣の立て直しや基礎的な作業訓練から始められるため、回復段階が早い人にも対応できます。
利用にはお住まいの市区町村で障がい福祉サービス受給者証の申請が必要です。
途中で転職に方針を変えた場合でも、そのまま支援を継続できる柔軟さがあります。
就労移行支援事業所は全国に多数あるため、どこを選べばいいか迷う方も多いでしょう。
一例として、イオングループの特例子会社が運営する「アビリティーズジャスコ」では、以下のような支援を受けられます。
- 希望や困りごとに合わせた個別の支援プランを作成してもらえる
- イオングループ企業をはじめとした協力企業での職場実習に参加できる
- 就職後も仕事が続くよう定着サポートを受けられる
事業所選びに迷っている場合は、まず相談・見学から始めてみてください。
リワークの平均期間は?どのくらい通うべき?
リワークに通う期間は一律ではなく、本人の回復状況や課題の内容によって変わります。
一般的な目安は以下のとおりです。
| 機関 | 期間の目安 |
|---|---|
| 医療機関 | 3〜6か月程度 |
| 障害者職業センター | 8〜14週間(コーディネート期間を含めると4〜6か月程度) |
| 企業内(試し出勤) | 1〜3か月程度 |
※期間はプログラム内容や個人の状況によって前後します。
参照:東京障害者職業センター、静岡障害者職業センター、愛知障害者職業センター
重要なのは通所期間の長さではなく、前章で整理した復職の4つの基準を満たせているかどうかです。
「何か月通ったか」ではなく「何ができるようになったか」を判断基準にしてください。
リワークで復職するまでの流れ
リワークは以下の4ステップで進めるのが一般的です。

あらかじめ全体像を把握しておくことで、今の自分がどの段階にいるかを確認しやすくなります。
STEP1:主治医や会社に相談して利用可否を確認する
リワークを検討し始めたら、まず主治医と会社の双方に相談し、方向性を確認します。
具体的に確認しておきたいポイントは以下のとおりです。
- 主治医
リワーク施設に通える状態かどうか - 会社(人事・上司)
リワーク利用が制度として認められているか、試し出勤制度はあるか
医療面と職場側の基準を事前にすり合わせておくことで、あとから方針のズレが生じるリスクを減らせます。
STEP2:見学・面談・通所開始で課題を整理する
利用の許可が出たら、気になる施設を見学し、面談を通じて自分に合う支援かどうかを確認します。
見学時に確認しておきたい点は以下のとおりです。
- 週に何日通う必要があるか
- 費用はどのくらいかかるか
- 会社や主治医とどのように連携してくれるか
機関によってプログラムの内容や雰囲気は大きく異なるため、可能であれば複数の施設を比較するのがおすすめです。
施設が決まったら、スタッフとの面談で「生活リズムの安定」「対人ストレスへの対処」など具体的な目標を立てたうえで通所を開始します。
STEP3:生活管理・作業・対人練習で復職準備を進める
通所が始まったら、日々の活動を通じて復職に必要な力を実践的に整えていきます。
主な取り組みは以下のとおりです。
- 睡眠時間や疲労度を毎日記録し、体調の波を把握する
- PC作業や資料作成などの模擬業務で集中力の持続を確認する
- グループワークで自分の意見を伝える練習をする
- 過去の休職原因を振り返り、ストレス対処法を整理する
頭で理解するだけでなく、実際の行動を通じて身につけることがこの段階のポイントです。
うまくいかない部分があれば、スタッフと相談しながら取り組み方を調整していきます。
STEP4:復職前の調整と復職後の定着支援につなげる
プログラムの終盤では、会社との復帰条件の最終調整を行います。
復帰日だけでなく、復帰後に安定して働き続けるための配慮事項まで詰めておくことが重要です。
調整しておきたい項目は以下のとおりです。
- 短時間勤務から段階的に戻すかどうか
- 業務量や業務内容の調整が必要か
- 復職後に定期的な面談やフォロー体制を設けるか
復職はゴールではなくスタートです。
復帰後も困ったときに相談できる体制を確保しておくと、再休職のリスクを下げられます。
不安が残る場合は、復職前の段階で具体的な相談先を決めておいてください。
リワークを利用して復職するメリット・デメリット
リワークの利用を判断するうえで、メリットとデメリットの両面を把握しておくことが大切です。
それぞれ整理したうえで、自分の状況に合うかを確認してください。
メリット
リワークを利用する主なメリットは以下のとおりです。
- 復職前に安全な環境で準備できる
職場に戻る前に生活リズム・集中力・対人スキルを整えられる - 自分の状態を客観的に把握できる
出席状況や作業の記録を通じて、疲れやすい場面や課題を明確にできる - 会社への説得材料になる
通所実績をもとに、回復度合いを具体的に示せる - 専門スタッフの支援を受けられる
客観的なフィードバックをもらいながら課題に取り組める
特に、自己判断だけでは気づきにくい課題を第三者の視点で発見できる点は、自宅療養だけでは得られない大きな利点です。
デメリット
一方で、以下のようなデメリットもあります。
- 通所自体が負担になる場合がある
体力が不十分な段階では、外出や移動がかえって疲労を蓄積させる - 施設との相性が合わないことがある
プログラムの内容やグループワークが合わないと苦痛に感じるケースもある - 復帰までに時間がかかる
数か月単位で通うケースが多く、早期復帰を望む人にとっては焦りにつながりやすい
デメリットの多くは、自分の回復段階と施設選びのミスマッチから生じます。
前章で整理した機関ごとの特徴を参考に、自分の状態に合った施設を選ぶことで軽減できます。
リワークの復職条件に不安があるなら専門機関への相談も選択肢
復職の条件を満たしているか、リワークを利用すべきかを自分だけで判断するのが難しい場合は、専門の支援機関に相談しながら進めるのが安全です。
復職条件は本人の体調だけでなく、業務内容や職場環境など複数の要素が絡むため、自己判断では見落としが出やすくなります。
相談先は、今後の方向性によって異なります。
| 今後の方向性 | 相談先 | できること |
|---|---|---|
| 元の職場への復職を目指す | 主治医・障害者職業センター | リワークの利用を含めた復職計画を立てられる |
| 転職や再就職も視野に入れている | 就労移行支援事業所 | 自分に合った働き方や就職先を一緒に探せる |
転職・再就職を含めて今後の方向性を整理したい人は、「アビリティーズジャスコ」で個別の相談・見学を受け付けています。
体調や希望に合わせた支援プランを提案していますので、まずは気軽にお問い合わせください。
リワークの復職条件に関するよくある質問
最後に、リワークや復職に関してよく寄せられる質問にお答えします。
気になる項目があれば、該当の質問を確認してみてください。
復職条件は厳しいですか?
一律に「厳しい」と決まっているわけではありません。
復職条件は、業務内容・通勤の負担・会社の受け入れ体制・主治医の判断などをもとに個別に決まります。
たとえば、フルタイム勤務や顧客対応が求められる職種では確認項目が多くなるため、厳しく感じることもあるでしょう。
一方で、短時間勤務や業務量の調整に応じてもらえる場合は、復帰のハードルが下がるケースもあります。
自分の職場でどの程度の条件が求められるかは、人事担当者や主治医に早めに確認しておいてください。
リワークを利用すれば必ず復職できますか?
必ず復職できるとは限りません。
復職の最終判断は会社側が行うため、リワークでの準備が進んでいても、会社の求める基準と一致しなければ復帰が見送られるケースがあります。
ただし、リワークを通じて生活リズムや業務遂行力を整えておくことは、会社が求める基準に近づくための有効な手段です。
通所の実績が会社への説得材料にもなるため、復職の可能性を高める効果は十分にあります。
リワークへの通所は強制ですか?
法律や制度で義務づけられているものではなく、一般的には強制ではありません。
利用するかどうかは、本人の状態や会社の方針に応じて個別に判断されます。
ただし、会社によっては復職プロセスの一環として、リワークへの参加を強く求めるケースもあります。
通所に強い負担を感じる場合は、主治医の意見を添えて会社と相談してみてください。
リワークを途中でやめたら復職できないですか?
途中でやめたからといって、復職の道が閉ざされるわけではありません。
復職で問われるのは「通い続けた事実」ではなく「安定して働ける状態が整っているかどうか」です。
体調悪化が理由であれば、まだ準備段階にあると判断される可能性はあります。
一方で、施設との相性が合わなかった場合は、別の支援方法を検討することで対応できます。
いずれの場合も、主治医や会社に早めに状況を共有し、次の適切な行動を相談してください。
リワークの復職条件を確認して無理のない復職につなげよう
リワークの復職条件は全国一律ではなく、本人の回復状況・職場環境・主治医の判断によって個別に決まります。
本記事で紹介した4つの基準をもとに、自分の状態を客観的に把握し、必要な準備が整っているかを確認してみてください。
元の職場への復職を目指す場合は主治医や障害者職業センターへ、転職・再就職も視野に入れている方は就労移行支援事業所への相談が次のステップになります。
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