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療育手帳のB2とは?判定基準や受けられる支援、就職への影響を解説

療育手帳の判定でB2と伝えられても、生活や就職にどのような影響があるのかわからず、不安を感じる人も少なくありません。

療育手帳の判定基準や区分は自治体によって異なりますが、B2は一般的に軽度の知的障害に当たる判定区分です。

療育手帳を取得すると、税金の控除や交通機関の割引、就労支援などを利用できる場合があります。

この記事では、療育手帳B2の判定基準やB1との違い、利用できる支援制度、就職への影響について解説します。

療育手帳で利用できる制度や就職の選択肢を知り、自分や家族の状況に合った支援を検討する際の参考にしてください。

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目次

療育手帳のB2とは?軽度の知的障害を示す判定区分

療育手帳とは、児童相談所または知的障害者更生相談所で知的障害があると判定された人に交付される手帳です。

障害福祉サービスや各種支援を利用する際に使われます。

B2は自治体が設けている障害の程度の区分のうち、一般に軽度に当たります。

日常会話や身の回りのことは自分でできる人が多く、必要な支援の内容や程度は人によって異なります。

また、療育手帳は自治体ごとに名称や区分、判定基準が異なります。

たとえば、東京都の「愛の手帳」ではB2という表記を使わず、障害の程度を1度〜4度で表します。  

自分の判定区分や利用できる支援については、手帳の記載やお住まいの自治体の案内を確認しましょう。

療育手帳B2の判定基準と特徴

療育手帳B2の判定基準と特徴

療育手帳B2は、知能検査の結果に加え、日常生活能力や社会生活能力などを総合して判定されます。

具体的に確認するのは、食事や着替えなどの身辺動作、意思疎通、家事や職業に関する能力などです。

同じIQでも、日常生活をどの程度自分で行えるかによって判定の結果は変わり、IQの数値だけで一律に決まるわけではありません。

B2の目安はおおむね51〜75程度ですが、具体的な基準は自治体によっても異なります。

B2と判定される人は、日常生活をおおむね自立して送れる一方、次のような場面で困る場合もあります。

  • 複数の指示を整理して作業する
  • 予定外の出来事に対応する
  • お金や契約など複雑な内容を判断する

また、発達障害がある人も知能検査の結果や生活状況によっては療育手帳の対象となるケースがあります。

療育手帳B1とB2の違い

B1とB2の主な違いは、知的障害の程度と判定基準です。一般的にはB1が中度、B2が軽度に当たります。

区分障害の程度IQの目安日常生活の傾向
A重度35以下食事や着替え、意思疎通など、生活のさまざまな場面で継続的な支援が必要になる場合がある
B1中度36〜50程度身の回りのことや家事、移動、仕事などで部分的な支援が必要になる場合がある
B2軽度51〜75程度金銭管理や契約、複数の手順を伴う作業などで支援が必要になる場合がある

区分やIQの目安は自治体によって異なり、日常生活で困る場面や必要な支援にも個人差があります

療育手帳B2で利用できる主な支援や制度

療育手帳B2を取得すると、生活上の負担を軽減するさまざまな制度を利用できる場合があります。主な支援は次の3つです。

療育手帳B2で利用できる主な支援や制度

対象となる区分や利用条件、申請方法は制度ごとに異なります。

利用する際は、手帳の記載と自治体や事業者の案内を確認しましょう。

所得税や住民税の障害者控除を受けられる

療育手帳B2を取得している人は、所得税と住民税の障害者控除の対象です。

療育手帳にBなどの表示がある人は、所得税法上の「障害者」に該当します。Aなど重度の表示がある人は「特別障害者」に区分されます。

B2の場合、所得税では27万円住民税では26万円が所得から控除されます。

本人のほか、B2の人が同一生計配偶者や扶養親族に該当する場合はその家族も控除の対象です。

扶養控除を受けられない16歳未満の扶養親族も、障害者控除に含まれます。

控除を受けるには、会社員は年末調整、個人事業主などは確定申告で申告しましょう。

交通機関や公共料金の割引を受けられる

療育手帳B2を取得している人は、日常生活に関わるさまざまな割引や減免を受けられる場合があります。代表的なものは次のとおりです。

  • 鉄道・バス・タクシー・航空運賃
  • 携帯電話料金
  • NHK受信料
  • 公共施設やレジャー施設の利用料

鉄道運賃の割引条件は、療育手帳の「旅客運賃減額」欄に記載された第1種・第2種の区分に基づきます。

JR東日本では、第1種・第2種の人が一人で利用する場合、営業キロが100kmを超える区間の普通乗車券が50%割引になります。

なお、割引率や利用条件は交通機関やサービスの提供事業者がそれぞれ定めているため、利用前に確認しておくと安心です。

医療費の助成や手当を利用できる場合がある

医療費助成や手当の対象は、自治体や本人の状況によって異なります。

B2の人が利用できる可能性のある制度は、次のとおりです。

制度名内容
自治体の心身障害者医療費助成医療費の自己負担を軽減する制度
自立支援医療精神通院医療や更生医療などの自己負担を軽減する制度
特別児童扶養手当障がいのある20歳未満の子どもを養育する父母などに支給される手当
自治体独自の障がい者手当各自治体が独自に設けている手当制度

これらの制度は、それぞれに異なる要件が設けられています。

特に心身障害者医療費助成は、自治体によって対象となる手帳の区分が異なり、B2が対象外となる地域もあります。

また、特別児童扶養手当は障がいの状態や所得などをもとに審査されるため、手帳の区分のみで受給可否が決まるものではありません。

自治体独自の手当についても、それぞれ年齢や所得、障害の程度などの要件が設けられているため、詳細は各自治体の窓口で確認する必要があります。

自分や家族が対象となる制度を知りたい場合は、お住まいの市区町村の障がい福祉担当課へ相談しましょう。

療育手帳B2でも障害者雇用で働ける?就労の選択肢

療育手帳B2を取得している人は、障がい者雇用枠と一般雇用枠のどちらにも応募できます。

ここでは、以下の2つの働き方について解説します。

療育手帳B2でも障害者雇用で働ける?就労の選択肢

雇用枠を選ぶ際は、必要な配慮や希望する仕事内容、労働条件などを踏まえて検討しましょう。

障害者雇用枠で働く

障がい者雇用枠には、必要な配慮を職場と相談したうえで働けるメリットがあります。

療育手帳は、応募時に知的障害があることを示す書類として使用でき、採用前から必要な配慮を職場へ伝えられます。

たとえば、作業手順をわかりやすく示してもらう、口頭の指示をメモでも共有してもらうといった相談が可能です。

一般企業のほか、障がいのある人が働きやすい環境づくりを進める特例子会社も選択肢に含まれます。

ただし、求人によっては職種や勤務地が限られることもあります。

必要な配慮と希望する労働条件の両方を踏まえ、自分に合う求人を選びましょう。

なお、「ご自身だけで求人探したり就職活動したりするのが不安」という方は、就労移行支援制度の活用もご検討ください。

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一般雇用枠で働く

一般雇用枠では、幅広い求人のなかから希望する仕事内容や労働条件に合う応募先を探せます。

B2の判定を受けていても一般雇用枠への応募は可能で、療育手帳によって働き方が障がい者雇用枠に限定されることはありません。

一般雇用枠に応募する際は、手帳を提示する必要もありません。

障がいを職場へ伝えるかどうかやどこまで伝えるかは、本人の希望や必要な配慮を踏まえて決められます。

なお、伝えずに働く場合は職場が困りごとを把握できず、配慮について相談しにくい場合もあります。

求人の選択肢と配慮の相談しやすさを比べながら、自分に合う雇用枠を選びましょう。

就職に不安がある場合は就労移行支援の利用もおすすめ

就労移行支援を利用すると、支援員に相談しながら就労に向けた準備を進められます。

就労移行支援は、企業などへの就職を希望する障がいのある人を対象に、働くために必要な知識やスキルの習得、就職活動などを支援する障害福祉サービスです。

事業所によって異なりますが、主に次のような支援が行われています。

  • 生活リズムを整え、自分の得意・不得意を知るための支援
  • ビジネスマナーやパソコンなどの職業訓練
  • 求人探しや応募書類の作成、面接練習、企業実習
  • 就職後に働き続けるための相談

利用するには市区町村へ申請し、障害福祉サービス受給者証の交付を受けます。

気になる事業所があれば、申請前に相談や見学、体験利用が可能です。

また、自治体から支援の必要性が認められれば、療育手帳を取得していない人も利用できる場合があります。

アビリティーズジャスコでは、希望や困りごと、必要な配慮を聞き取ったうえで個別支援計画を作成し、職業訓練や企業実習、就職後のサポートを行っています。

就職活動を一人で進めることに不安がある人や、どの支援から使えばよいか迷っている人は、お気軽にご相談ください。

就労移行支援を手帳なしで利用する方法について詳しくはこちら!
就労移行支援は手帳なしでも使える?条件・利用手順をやさしく解説

療育手帳B2を取得するメリットと注意点

療育手帳B2を取得すると、税金の控除や各種割引、就労支援などを利用できる場合があります。

一方、制度ごとの利用条件や更新手続きが必要になる場合がある点には注意が必要です。

ここでは、取得するかどうかを考える際に知っておきたい次の2点を解説します。

利用したい支援や今後の働き方を踏まえ、自分や家族にとって必要かどうかを考えてみましょう。

療育手帳B2を取得するメリット

療育手帳B2を取得する大きなメリットは、生活や就職に関する支援の選択肢が広がることです。

たとえば、障害者控除や交通機関の割引を利用すれば、税金や移動にかかる負担を抑えられます。

就職では障がい者雇用枠にも応募でき、勤務時間や指示の伝え方など、必要な配慮を職場へ相談することも可能です。

生活上の負担を軽くしたい人や配慮を受けながら働きたい人にとって、療育手帳は必要な支援につながります。

療育手帳B2を取得する前に知っておきたい注意点

療育手帳B2を取得する前に確認したいのは、申請と更新にかかる手間と、取得しても利用できない制度がある点です。

申請では必要書類をそろえたうえで判定を受け、交付までには一定の期間がかかります。

また、手帳を取得してもすべての支援を利用できるわけではありません

心身障害者医療費助成のように、自治体によってはB2が対象外となる制度もあります。

交付後も手帳に次回の判定時期が記載されている場合は再判定が必要です。

区分が変わるとそれまで利用できていた制度を使えなくなる場合もあります。

一方で、手帳の取得を勤務先や周囲へ必ず伝える必要はありません。

必要なくなったときは自治体へ返還できるため、迷っている段階で相談し、内容を確認してから判断しましょう。

療育手帳B2の申請方法と更新の流れ

療育手帳は一般的にお住まいの市区町村の障がい福祉窓口で申請し、判定機関による判定を経て交付されます。

申請窓口や必要書類は自治体によって異なりますが、主な流れは次のとおりです。

  1. 市区町村の障がい福祉窓口で、必要書類や申請方法を確認する
  2. 申請書や本人の写真などを用意して提出する
  3. 18歳未満は児童相談所、18歳以上は知的障害者更生相談所などで判定を受ける
  4. 判定結果に基づいて療育手帳が交付される

交付後、手帳に次回の判定時期が記載されている場合は、その時期に再判定を受けます。

本人の状態によっては、再判定後に区分が変わるケースもあります。

なお、住所や氏名が変わった場合は変更の届出が必要です。

療育手帳B2に関するよくある質問

療育手帳B2についてよくある質問は、次のとおりです。

B2と各制度の関係を知り、今後の生活や進路を考える際に役立ててください。

療育手帳のB2は何級ですか?

療育手帳では、「級」ではなく、A・B1・B2などの区分で障害の程度を示すのが一般的です。

なかでも、B2は軽度に当たる区分です。

ただし、名称や基準は自治体によって異なり、東京都の「愛の手帳」ではB2という表記を使わず、1度〜4度のうち4度が軽度に当たります。

療育手帳B2を持っていると毎月お金がもらえますか?

療育手帳B2の取得に伴って、毎月一律に支給されるお金はありません

障害年金や各種手当を受けるには、障がいの状態や年齢、所得など、制度ごとの要件を満たして申請する必要があります。

自治体独自の手当については、お住まいの市区町村の障がい福祉窓口でご確認ください。

療育手帳B2でも障害年金は受け取れますか?

療育手帳B2の人も、障害年金の認定基準を満たせば受給できる可能性があります。

療育手帳と障害年金は別の制度であり、手帳の区分が障害年金の等級にそのまま対応するものではありません。

知的障害の認定では、IQの数値に加え、日常生活で必要な援助の程度や就労状況、職場で受けている配慮などをもとに総合的な審査が行われます。

請求を検討している場合は、年金事務所や年金相談センターへご相談ください。

療育手帳B2は生活保護の障害者加算の対象になりますか?

療育手帳B2を取得しているだけでは、生活保護の障害者加算は適用されません

障害者加算は、障害年金の1級・2級に相当する障がいの状態などが認められる場合に適用されます。

年金証書や診断書などをもとに福祉事務所が認定するため、療育手帳の区分とは別に判断される仕組みです。

生活保護を利用している人は、担当のケースワーカーや福祉事務所へ相談しましょう。

療育手帳B2だと特別支援学校に通うことになりますか?

B2と判定されても、特別支援学校への就学は必須ではありません

就学先は本人や保護者の希望を踏まえ、障がいの状態や必要な支援、地域の教育体制などをもとに検討されます。

通常の学級や特別支援学級、特別支援学校など複数の選択肢があるため、本人に必要な支援については、学校や教育委員会と相談しながら進路を考えましょう。

療育手帳B2を正しく理解して自分に合った支援や働き方を選ぼう

療育手帳B2は、一般に軽度の知的障害に当たる区分です。ただし、名称や判定基準、利用できる制度は自治体によって異なります。

手帳を取得すると、障害者控除や交通機関の割引などを利用できるほか、障がい者雇用枠にも応募できます。

一般雇用枠で働くことも可能なため、必要な配慮や希望する仕事内容を踏まえて雇用枠を選びましょう。

就職準備を一人で進めることに不安がある場合は、就労移行支援を利用する方法もあります。

自治体から支援の必要性が認められれば、療育手帳を持っていない人でも利用できる場合があります。

アビリティーズジャスコでは、一人ひとりの状況に合わせて、就職の準備から職場への定着までを支援しています。

就職の時期や進め方は、体調や希望に合わせて相談することも可能です。

就職に向けた準備の進め方や自分に合う職場探しに悩んでいる人は、お気軽にご相談ください。

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